手塚治虫を読んでほしいおすすめ度
★★★★★
第二次世界大戦当時の日本とドイツを舞台に、アドルフという名前をもつ3人の男がたどった運命を描く長編マンガです。
単行本化された時に読みましたが、読んでも内容が消化できませんでした。20年経ち再読してあらためて衝撃を受けました。古いどころか、今だからこそ読む価値があると思いました。政治、そして戦争の不条理が満載されています。後半に描かれた阪神神戸の空襲は実体験をもとにしていると思われます。連載中に病気でいくどか休載になったそうですが、命を削って書き残された作品かもしれないと思います。これを連載していた当時の週刊文春編集部もすごいです。
私は小学生の頃から、手塚漫画に育ててもらったようなものです。あらゆる生命が尊重される手塚ワールドの中で安心して生きてこられた気がします。手塚漫画を読んで明るい未来を信じて子ども時代を送れたのはなにより幸せでした。もっと長生きしていただきたかったと切に思います。
考えさせてくれる本です。おすすめ度
★★★★★
一言で言うと泣けます。
巨大な国家の前には愛情とか自分の思想とか
そういったものはこうももろいものなのかと考えされます。
それだけに平和を願う作品であり、
また自分がこの時代に同じ立場だったら
何ができたのだろうと思ってしまう。
ヒットラーの秘密をめぐったサスペンスから
話は広がっていくため
読み手を飽きさせない。
寝る間を惜しんで一気に読んでしまいました。
大長編おすすめ度
★★★☆☆
普通に面白いです。個人的には手塚治虫はあまり好きではないのだが、これは結構好きです。でもテーマ性も本人が本当に考えて書いているというよりは、既成のテーマをあたかも文学性がある様に書いている感じで、上手いといえばそれまでだが、あまり感心はしません。それに最初の所なんかは「ルシアンの青春」にそっくりですからね。あまり書くと偉いさんに怒られそうなのでこの辺にしとこ。
手塚治虫の晩年の傑作。おすすめ度
★★★★★
登場人物である3人のアドルフ、峠草平、由季江等、日本とドイツを舞台に、「ベルリンオリンピック」、「ゾルゲ事件」、「第二次世界大戦」を織り交ぜながら、“昭和”を描いた群像劇。物語は、峠草平の弟の死を巡ってサスペンス・タッチで進展する。展開は完璧に練られており、プロローグからエピローグまで全く無駄が無く、読む者を飽きさせない。群像劇としても描き切っている。見事な力作。
女性の方にお勧めしたいおすすめ度
★★★★☆
このお話は3人のアドルフについての物語。それを取り巻く、様々な人物が登場して、それぞれの人生の断片を見せ付けてくれます。たくさんの女性が登場します。母として恋人として娘として教師として。
何度読んでも飽きない作品ですが、「女の生き方」に注目して読むこともお勧めします。そこには本当に自分の信念に生きている女性がいます。激しい拷問を受けながらも秘密を守る姿、片田舎の港町で昔の男を待つ姿、植物人間になりながらも子供を生む姿・・・。どれもあまりにすざましく、その行動にはその女性の性格や背景があります。
戦争という極限状態に生きるということ、私は経験したことがありませんが、この作品を通してその「凄さ」の一部を感じることが出来たと思います。女性が読むには少し「重い部分」があるかもしれませんが、それ以上に様々なことを考えるきっかけになりえる作品だと思います。
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