無理を押し切る映像表現おすすめ度
★★★★☆
コミックの実写化には、もともと無理があります。
その無理を押し切って、ヒョウタンツギや「お迎えでごんす」まで実写で表現しようとした実験的な作品。
映像表現としては「HOUSE」の手法に近く、かなり好みの分かれる映画です。
しかし、監督のインタビュー映像で語られる意図には、なるほどと思う部分も多く、決して奇をてらっただけではないことは納得できます。
宍戸錠のブラック・ジャックも、意外に似合っています。
無理を承知で強引にコミックそのままに実写化、という点では三池崇史監督作品の先駆をなす作品とも言えそうです。
誰がなんと言っても私は推薦します。おすすめ度
★★★★★
この映画は今回はじめて観ました。あまりに漫画が有名で公開当時もそれほど評価は高いものではありませんでした。実際「ホリプロ」は片平なぎささんを売り出したいために作った映画で、「山口百恵さんたち高校三年生トリオの、涙の卒業式」という映画と2本立てです。
誰がブラックジャックをやる?宍戸さん。「再現不可能な人物像でしょう」というのが当時の私の意見です。しかしばっちりかっこよくブラックジャックになってます。
そしてテーマが「愛」それも男の方は盲目の愛それも独りよがりのものになってしまっている、これに対して主人公の女性は今回の事件を通して真実の愛に至るという愛と音楽の世界です。大林監督の映画とすると「HOUSE」にテイストが似ているのはまだ監督として初期の段階だからでしょう。
しかし、その監督の意気込みは特典のインタビューでも語っておられますが、漫画家の大家手塚氏を解体して、大林流に再構築する、というほどに凄い物です。実際インタビューは映画ではわからないことを多く語ってくれております。しかしそんなこと抜きに、角膜の思い出と「目に見える外見の先にある人間を見つめること」をきれいにロマンティックにまとめ上げておりますよ。セットがダサいとか今も活躍している人が少ないので、知らない昔の人ばかり、なんて理由で敬遠されていると良い映画を見逃しますよ。この映画において大林監督を改めて見直しました。まったくもってこういうのが大林監督の映画の醍醐味でしょう、というのが率直な感想です。今回たまたま観たという偶然に感謝いたしております。脇役は豪華ですよ。音楽は最高。しかし手塚氏はかんかんに怒ったとか。では私はこれはこれで良い映画だと思います。
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